最高指導者のビンラーディン容疑者によって率いられていた国際テロ組織・アルカーイダが米国にとっての直接の脅威であるのと異なり、シリアからイラクに勢力を拡大するイスラム国の動きは地域での宗派対立の一環である-。オバマ氏がこう見ていたのは明らかだ。
9月28日に放映された米CBSテレビのインタビューで、オバマ氏は「クラッパー国家情報長官は情報機関がシリアで起きていることを過小評価したと認めている。確かにその通りだ」と述べ、イスラム国の脅威を侮っていたと認めた。
オバマ政権の「過去」に、共和党はさっそく飛びついた。
高いシリア空爆への支持
「テロを打ち破る意志のある指導者が必要とされている。その脅威を『二軍』などといって軽く扱うことをせず、自ら責任を負い、決して情報機関のせいにすることのない指導者を」
共和党の選挙戦略を担う党全国委員会のラインス・プリーバス委員長(42)は2日、ジョージ・ワシントン大学での討論会でこう述べた。「二軍」発言を取り上げて民主党候補を攻撃するCMを流し始めた共和党候補も出てきた。