ラジオ番組「Antenna_TRAVELLING_WITHOUT_MOVING」ナビゲーター、野村訓市(くんいち)さん(J-WAVE提供)【拡大】
最初の打ち合わせ、ニューヨークから帰ってきたばかりの野村訓市(くんいち)=写真=は、こう切り出した。「どこかで何か特別なものを見たというわけでなく、例えば車で移動しながら何かを話したこと。それも旅ですよね?」。彼はどんな仕事をしていて、どんな考え方を持っているのか。自由な人なんだろうな。そのくらいの認識しかなかった。
J-WAVEのサイトに掲載するために送られてきた顔写真はどこかの酒場で撮影されたものだった。彼は番組で何を話すのだろうか? 不安を抱えたままで迎えた初回の打ち合わせ。「毎回1つの都市を切り口に話をしてほしい」。それが僕たちスタッフからのリクエストだった。その答えが冒頭の言葉。つまり、彼が旅をしているのは、アイコン的な都市ではない。これまで50カ国以上を旅しているそうだが、もしかしたら彼にとって行く先はどこでもいいのかもしれない。問題は心が旅をできるかどうか。
そして彼は、ある街に異常に詳しく、でもその街を訪れたことがないある男の話を始めた。おそらく今後、番組の中で明かされるので、それが誰でどの街のことなのかはここでは控えるが、野村が言いたかったのはおそらくこういうことだ。「その場所に行くことだけが旅ではない。言い換えれば、トラベリング・ウィズアウト・ムービング。ここにいても旅はできる」