米マサチューセッツ州ボストン【拡大】
世界の航行可能な就役艦船で最古となる米国の木造帆船「USS コンスティチューション」が近く3年間の改修工事に入る。8月末には停泊港であるマサチューセッツ州ボストンのチャールズタウン海軍基地を出てボストンの金融街をバックに帆走。インデペンデンス砦(とりで)に向かって21発の祝砲を放った。
最大の任務は「現役」
コンスティチューションは1797年10月に就役した全長62メートル、排水量2200トンの3本マストの木造フリゲート。米海軍により建造され、船名は米合衆国憲法(ユナイテッド・ステーツ・コンスティチューション)から採られた。40を超す砲門を備え、米独立戦争(1775~83年)後の1812年に米国が英国と戦った米英戦争で活躍。建造から217年がたった現在も米海軍に所属する、れっきとした現役艦だ。
現在のコンスティチューションの最大の任務は、世界最古の航行可能な現役艦であり続けること。今でも米海軍水兵の教育に使われ、艦長は現役の海軍中佐が務める。チャールズタウン海軍基地に係留中は見学も可能で、ボストンを訪れる多くの観光客に米海軍を宣伝することも重要な使命となっている。