1~9月期は建設や企業の設備投資を含む固定資産投資の伸びが16.1%と、1~6月期の17.3%から落ち込んだ。工業生産は8.5%増と、1~6月期の8.8%増から鈍化した。
日本と欧州の景気が精彩を欠き、中国経済が失速すれば、世界経済は一段と不安定になるのは必至。ただ、成長率よりも構造改革を優先するのが習指導部の大方針だ。
政府は中小企業や農業従事者向けの資金繰りを支援するため部分的な金融緩和を実施するなど断続的に景気下支え策を打ち出している。経済過熱を避けるため、大規模な景気刺激策の実施には慎重な姿勢だ。(北京 共同/SANKEI EXPRESS)
≪「リコノミクス」不発 改革失速も≫
中国のGDP成長率が減速した背景には、習近平政権が成長の「量」よりも、シャドーバンキング退治など構造改革を優先させる「質」の追求に軸足を移したことがあるとみられる。