髪形を数十年も変えないより子ほど強烈ではないけれど、片桐は不器用な生き方をする方だという。「何でも器用にこなしたり、誰とでもうまくやれるわけではありません。人と衝突もしますよ」。ただ不器用のどこが悪いのか?と、ふと考えることがある。人生に不器用な芸術家が力を帯びた作品を世に送り出し、大輪の花を咲かせるケースだってある。「私はマイナスに感じたことなどありません」
生き方は人それぞれ
とかくアラフォーは「不惑」の言葉もあるように、心身ともに成熟して何事にも自信が出てくる時期である半面、体力は確実に落ちていて老化を意識し始める年頃でもある。男女ともに独身のままアラフォーを迎えて、どこか後ろ暗い気持ちにさいなまれたとしても、片桐は「生き方は人それぞれ。結局は、自分が人生を過ごすのに一番楽な状況をいつ、どのように作り出すかという話にすぎません。一人で死んでいく覚悟があればいい。独身の私は半分、そんな気持ちでいますよ」と意に介さない。