航空観閲式に出席した安倍晋三(しんぞう)首相。会場には日本が米国から導入予定の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの実物大模型(奥)も展示された=2014年10月26日、茨城県小美玉市の航空自衛隊百里基地(鈴木健児撮影)【拡大】
首相は8月2日、ブラジル・サンパウロでの記者会見で、日中首脳会談について「お互い静かな努力を続けることも大切だ」と述べ、水面下で調整に入ることをほのめかしていた。
中国側も、習主席が10月29日に7月に続いて福田康夫元首相(78)と面会するなど、日中の要人同士の会談を実現させ、首脳会談へのムードを高めている。
ただ、首脳会談が既定路線かというと、実際はまだ五分五分の状況だ。首相周辺は「日本国内で首脳会談への期待ばかり高まると、中国に足下を見られるだけだ」と警戒する。
首相の思いは尖閣問題や靖国神社参拝などで条件を付けずに首脳会談を実現することだ。政権としては「静かな努力」を続けながらも、「中国側が条件にこだわってくるようだったら、会談を行わなくてもいい」(官邸筋)との方針を堅持する。国内政局はスキャンダル合戦の様相だが、外交はこれとは切り離して冷静に臨む構えだ。(政治部 桑原雄尚/SANKEI EXPRESS)