市街地のビルとビルの間には、歩行者用デッキ「スカイウェイ」が張り巡らされている。ミネアポリスの冬は昼も0度に満たない真冬日が続き、夜はマイナス20度以下にもなる酷寒だ。全長15キロメートルにも及ぶスカイウェイは「冬場も外気に当たらず劇場に行けるよう設けられたもの」(州政府観光局のクリスティ・ツェーラーさん)で、厳しい冬の文化・芸術活動を支える大切なインフラなのだ。
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1963年にオープンした州都で一番の劇場、ガスリー劇場はミシシッピ川に突き出た展望デッキが特徴だ。入場料は演目によるが、おおむね20ドル(2000円)前後からと、日本に比べかなり安い。「企業の支援のおかげ」と担当者は話す。
ミネソタ州でこうした活動が栄えた背景には、産業構造の変化がある。製粉・食品大手ゼネラル・ミルズが本社を置くように、もともと小麦など穀物貿易の拠点として栄えたが、1960~70年代にかけて製造業やハイテクに産業が多様化した。優秀な従業員を全米から集めるため、企業が資金を出して、芸術と教育の充実を目指したことがきっかけだ。