サイトマップ RSS

不気味なのに魅力的な主人公たち 「ティム・バートンの世界 ようこそ、奇才の頭の中へ」 (3/4ページ)

2014.11.10 09:00

「ブルーガールとワイン」(ティム・バートン、1997年頃)。71.1x55.9cm、油彩・キャンバス(提供写真)

「ブルーガールとワイン」(ティム・バートン、1997年頃)。71.1x55.9cm、油彩・キャンバス(提供写真)【拡大】

  • 無題(「シザーハンズ」(ティム・バートン)、1990年)。27.9x22.9cm、ペン・インク・色鉛筆・紙(提供写真)
  • 展覧会場でのティム・バートン。後ろは「アラウンド・ザ・ワールド」のスケッチ群=2014年10月31日、東京都港区の森アーツセンターギャラリー(原圭介撮影)

 はみ出し者に脚光

 主に美しくて愛らしいキャラクターを主人公に、ハッピーエンドの物語を発信していた30年前のディズニーでは、滑稽さや恐怖、グロテスクさを併せ持つバートン作品を採用できなかった事情もうなずける。ただ、不遇の中で描いたモチーフのいくつかは、後の映画で花開いた。

 確かに、人を怖がらせることに飽き飽きし、クリスマスを演出して失敗する「ナイトメアー」のジャック・スケリントン、愛犬の死を受け入れられず、生き返らせる実験に手を染める「フランケンウィニー」(2012年)のヴィクター、ハサミの手が人を傷つけ、危険な化け物として追われる「シザーハンズ」のエドワードなど、バートン作品の主人公たちは暗さと悩みを持つ。

 セクション「誤解されがちなアウトサイダー」では、善意の持ち主でありながら、現実とかけ離れた世界観を持ち、周囲の人々に拒絶されて孤立してしまう「はみ出し者」の主人公を取り上げている。展覧会キュレーターのジェニー・ヒーさんは、「良い意図を持ちながら、その結果は惨憺(さんたん)たるものになるというテーマは、一貫している。主人公たちは、創造力を持って、既存の世界に反逆する」と指摘する。

ガイド:展覧会「ティム・バートンの世界」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ