(左から)美術家の中津川浩章さん、お気に入りの田久保妙さんの作品を手にする一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる、林原の政木和也さん、AlonAlonの那部史さん。中央が春日一志さんの作品=2014年11月4日、東京都千代田区(山下元気さん撮影)【拡大】
‘希望の星’を主催する林原(岡山市)の政木和也さんは、今回のテーマについて、「障がいのある人たちも太陽と月のように輝いてほしいという願いが込められている」と語る。集まった作品を見ると、その輝きから、彼らがハンパないエネルギーを秘めていることがわかる。彼らの輝きを見逃しているのは、社会の方なのだ。森をイメージした暖かな雰囲気の会場に、思わず目を奪われるユニークな太陽と月が集まった。
かき立てられる想像力
太陽と月というテーマだけに、一見すると、鮮やかでビビッドな作品が多いが、「じっくり観察しながら見ると、また違った楽しさがある」と、美術家でキュレーターの中津川さん。実際、観察してみると、「あれっ?」「あれれ?」と発見があり、さらに想像力をかき立てられる。
たとえば、会場の入り口に飾られているタペストリーにもデザインされた春日一志さんの作品。真っ青な背景に、大胆な曲線で描かれた赤と黄色の光。そして真ん中の太陽(?)は、なんと真っ黒に塗られている。日食だろうか。イメージがふくらむ。