東京都の小笠原、伊豆両諸島沖に10月末、サンゴを密漁する200隻以上の中国漁船が押し寄せた。海上保安庁が懸命に警備にあたるが、「宝石サンゴ」と呼ばれる高価な赤サンゴを狙う中国漁船とのイタチごっこが続いている。
中国語で警告を発し追いかける海上保安庁の巡視船、くもの子を散らすように逃げる中国漁船。小雨がぱらつく9日朝、小笠原諸島・父島の南16キロの領海内で緊迫するサンゴの密漁現場を目撃した。
波高3メートル。チャーターした10トンに満たない漁船は大荒れの海に翻弄され続けた。船体がうねりの間に入り“海面の壁”が視界を遮る。肉眼で密漁船を捜すのは不可能に近い。レーダーを頼りにたどり着いた現場には6隻の中国船。逃げ遅れた1隻が懸命に網を巻き上げている。密漁船との距離100メートル。乗組員の笑顔に怒りが込み上げてくる。
密漁船は網を回収すると黒煙を吐き猛スピードで逃走。追跡する巡視船を振り切って姿を消した。(写真・文:写真報道局 大山文兄/SANKEI EXPRESS)