【ワインのこころ】
来年から日本とオーストラリア間で締結された日豪経済連携協定(JAEPA)がスタートします。日本は10年前と比べ、輸入ワインの実績は約60%伸びていて、消費者のワインへの関心も高まっています。
先日、南オーストラリアの州都アデレード近郊マギルを拠点とするペンフォールド社から醸造総責任者のピーター・ゲイゴ氏=写真右=が来日しました。ペンフォールド社は1844年創業で、世界で一番大きなブティックワイナリーを自負する生産者です。ワインはお買得タイプから超高級タイプまで幅広いレンジがあります。
フラッグシップの“GRANGE(グランジ)”は世界屈指の赤ワインで、初ヴィンテージ(VT)は1951年。それ以降、毎年生産されています。今回はゲイゴ氏の自信作、最新VTの2010年(シラーズ96%、カベルネ・ソーヴィニヨン4%)と1920年以来の暑い夏だったという2001年(シラーズ99%、カベルネ・ソーヴィニヨン1%)を比較試飲しました。双方ともバランスのとれた味わいで、特に舌の上に広がる優しいタンニンが魅力的でした。