【衆院選】東京1区で民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表を破って再選を確実にし、支持者らから祝福を受ける自民党の山田美樹(みき)氏=2014年12月14日午後9時45分、東京都新宿区(春名中撮影)【拡大】
「自民党が300議席を超える勢いと言われている。いくら自民党が増えても皆さんの声が国政に届くことになりませんよ」。選挙戦最終日の13日、東京都内で海江田氏は敗戦を前提としたかのように訴え、集まった有権者はしらけムードだった。
3年余りの政権運営には今なお厳しい見方がある。菅元首相は地元での演説で、集まった有権者から手厳しいヤジを受け、握手を拒まれる場面もあった。
広がらぬ支持に、最大支持基盤の連合の関係者は「民主党が政権時代の不信感を拭うにはあと30年くらいかかるんじゃないか」と指摘。ある労働組合の幹部は「準備不足の陣営が多かった。この2年間何をしていたんだ」と吐き捨てるように話した。
≪【公明】役割に高評価≫
自民党の連立パートナーである公明党は小選挙区では擁立した9人全員が当選した。比例代表を含め計31人の公示前議席を確保した上で、比例の上積みを目指す。山口那津男(なつお)代表(62)は14日夜、党本部で「人事を尽くして天命を待ちたい」と記者団に語った。井上義久幹事長(67)はNHK番組で「生活者の視点を重視する党の役割に高い評価を得た」と述べた。斉藤鉄夫選対委員長(62)は「軽減税率を実現してほしいとの大きな期待を感じた」と強調した。