自民党本部で開かれた記者会見で、質問者を指名する安倍晋三(しんぞう)首相。衆院選の与党勝利を受け、政策課題をひるまず前に進める決意を示した=2014年12月15日午後、東京都千代田区永田町(共同)【拡大】
安倍晋三首相(自民党総裁)は15日、衆院選での与党圧勝を受け、党役員会を開き、高村(こうむら)正彦副総裁や谷垣禎一(さだかず)幹事長ら党役員を続投させる意向を表明した。自民、公明両党は党首会談で「アベノミクス」推進による経済再生などを柱にした政権合意文書に署名。首相は内閣についても全閣僚を再任させる方向で、24日召集予定の特別国会で首相指名を受け、第3次安倍内閣を発足させる。
党総裁再選に意欲
首相は衆院選から一夜明けた15日、党本部で記者会見した。自公両党で参院で否決された法案を再可決できる衆院の3分の2(317議席)を上回る326議席を確保したことを踏まえ、「予想をはるかに上回る力強い支持を得ることができた。数におごり、謙虚さを忘れたら国民の支持は一瞬で失われる。緊張感を持って政権運営にあたる」と述べた。
来年9月の党総裁選に関し、「多くの支持を得ることができるように努力を重ねていきたい」と再選を目指す意向を表明。宿願である憲法改正についても「自民党結党以来の一貫した主張だ。国民的な理解と支持を広げるため努力する」と踏み込んだ。衆院選で示された「直近の民意」をバネに、最終目標とする憲法改正まで一気に中央突破を図っていこうという決意を鮮明にした格好だ。