「ドラと白鳥の関係は、エリザベートとトートのよう」と話す、女優の一路真輝(いちろ・まき)さん=2014年11月13日、東京都文京区(小野淳一撮影)【拡大】
物語はコンテナハウスの中で進み、ドラも白鳥もおりの中に入れられているかのよう。閉塞感の中で孤独を感じ、自由を求めるドラはイプセン作「人形の家」の主人公ノラを思わせる。さらに、幻のような白鳥に救いを求める姿は舞台「エリザベート」における、皇妃エリザベートと死に神「トート」との関係にも重なる。
「『ノラ』が戯曲のベースにあるだろうと思います。また白鳥は、いまの生活から逃げ出したいドラの深層心理から出てきた幻想かもしれません。エリザベートを演じた経験から女性が持つ孤独感や、自由になりたいという気持ちを表現して、最後は救いが見つかるような形にしたい」
経験重ねた女性に響く物語
初めての翻訳劇は「自分のターニング・ポイントとなる舞台」と話す。「40代最後の年にこの作品に出合い、私は読んでとても面白いと思ったし、ある程度、経験を重ねた女性に響く物語だと思っています。これからは白馬の王子様ではなくて白鳥を待つ時代になるのかも(笑)」