朝鮮中央通信が配信した新年に首都平壌市内の赤ちゃんホームを視察する金正恩第1書記の様子。米国は、サイバー攻撃への報復として新たな制裁措置を発動したが、その効果を疑問視する声が多い=北朝鮮(ロイター)【拡大】
サイバー攻撃には偵察総局の関与が指摘されていたが、今回の制裁発動では実行部隊を特定できていないことが改めて浮き彫りになった。専門家の中からは、最終的に大量破壊兵器の保有が誤りだったことが判明したイラク戦争の失敗になぞらえる声も出ている。
一方、制裁の効果も怪しい。本来ならサイバー攻撃で報復したいところだが、北朝鮮ではインフラや金融システムがコンピューター化されておらず、反撃対象が見当たらないのが実情。オバマ大統領による報復表明後、北朝鮮でインターネットの接続が遮断され、米当局の関与が疑われたが、北朝鮮にはネット利用者がほとんどおらず、制裁の意味をなさない。米政府高官も改めて関与を否定した。
北朝鮮が核開発などに使用しているコンピューターへの攻撃も検討されているもようだが、「外部とつながっていないクローズドシステムのため、ウイルスを送り込むのに時間がかかる」(ネットセキュリティー専門家)という。今回の報復は、「北朝鮮の出方を探る警告」の意味合いが強そうだ。(SANKEI EXPRESS)