新型スマホ「小米4」を発表する小米科技(シャオミ)の雷軍CEO(最高経営責任者)。黒いTシャツにジーンズのラフな姿は米アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏を思わせる=2014年7月22日、中国・首都北京市(ゲッティ=共同)【拡大】
勢いに乗り、14年12月には、シンガポール政府投資公社(GIC)などの投資家から11億ドル(約1325億円)を調達。企業価値は450億ドル(約5兆4200億円)と評価された。
懸念する声に「通過儀礼」
こうしたシャオミの驚異的な躍進ぶりを懸念する声もある。米経済専門テレビ局CNBC(電子版)によると、IDCの金融部門責任者、サイラス・ダルワラー氏は「今回のような売り上げの伸びは、大き過ぎて急激過ぎる」と指摘。ロイター通信(電子版)も、スウェーデンの通信機器エリクソンによる特許侵害訴訟に絡み、シャオミ製品が14年12月、インドで一時販売中止となった一件を挙げた。
しかし、雷軍CEOはこうした否定的な見方を全く意に介していないようだ。1月4日付米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)に、こうした懸念は新興企業にとって「通過儀礼」だと静観。英BBC放送には「知的財産権問題に直面したインドでも過去5カ月間で100万台のスマホを売った」と豪語し、今後、インドやロシア、タイ、ブラジルといった新興国市場に攻め込んでいく戦略を強調した。(SANKEI EXPRESS)