シリア、南スーダン、パレスチナ…今も、世界には争いが絶えない。日々、かつてのローズさんのような人が生まれ、住む家を失い不安な毎日を送るアバテシちゃんのような子供が増えている。特にシリア難民は300万人を超え、食糧不足に加えて冬の厳しい寒さが追い打ちをかける。遠い外国の話かもしれないが、70年前の日本も似たような状況にあったに違いない。電車で隣に座るおばあさんは昔、アバテシちゃんだったかもしれないのだ。そう考えると、世界は近い。
アバテシちゃんに「将来の夢はある?」と聞くと、小さな声で「看護師さん」と答えてくれた。勉強を頑張っている彼女なら、いつかきっとその夢をかなえられると思った。世界中の子供が将来に希望を持って生きてほしいと願っているし、大人の都合でそれを途絶えさせてはいけない。世界から争いが無くなることはないのかもしれない。けれど、そこに希望を捨てずに生きる人がいる限り、彼らの背中を押し、希望の光が消えないように支える人が必要だと感じている。その一端を、遠くて近い日本から担っていきたいと思っている。(文:ワールド・ビジョン・ジャパン 市山志保/撮影:ワールド・ビジョン・ジャパン 前康輔/SANKEI EXPRESS)