今回の造反劇のバックには、茶会系を資金面で支える団体「フリーダム・ワークス」の存在があった。全米に670万人いるとされる草の根の活動家に対し、新議員に電話、メール、ソーシャル・メディアを通じて造反を働きかけさせたと報じられている。失敗に終わったが、路線対立はくすぶっている。
世論調査会社ギャラップの最新の調査によると、自らを無党派と考える米国人は過去最高の43%に上った。
ブッシュ氏のPACの設立趣旨「全ての米国人に向上することを認める保守主義」はこうした層を引き付ける可能性がある。兄のジョージ・W・ブッシュ前大統領(68)が2000年大統領選で「思いやりのある保守主義」を掲げたことをほうふつさせる。
その一方で「大きな政府」を連想させるスローガンは共和党員による予備選では不利に働く。このジレンマを乗り越え、党を一つにまとめるだけの旗を掲げられるかがブッシュ氏にとって最大の課題となる。(ワシントン支局 加納宏幸(かのう・ひろゆき)/SANKEI EXPRESS)