「のるかそるかの大勝負」と気を引き締める藤原竜也(たつや)さん(左)と、舞台に「革命を起こしたい」と意気込む満島(みつしま)ひかりさん=2014年12月22日、埼玉県さいたま市・彩の国さいたま芸術劇場(大西正純撮影)【拡大】
「でも僕の中ではもう記憶にないくらい、忘れている。疾走感や若い力はあったと思うけれど、今それをやっても通用しない。もっと苦悩を抱える年相応のものを求められている。混沌(こんとん)とした時代に苦悩する戯曲の世界は、今の社会に通じるものもある」。藤原は前回よりハムレットの実年齢に近づいたことで、醸し出せる姿を模索している。
蜷川は昨年11月、公演先の香港で緊急入院、12月にハムレットの稽古場で復帰した。「僕には相変わらず罵声もモノも飛んできますよ(笑)。的確な解釈と俳優としての高みに持ち上げるヒントを投げかけてくれる」。その恩は大きすぎて、「自分にとって(蜷川が)どんな存在なのか、もう分からなくなってきた。まだまだお元気ですけど、一緒にやる最後の仕事になるかもしれないし」と稽古場での時間をいとおしむ。
蜷川の言葉に救われ
一方、蜷川作品に初参加の満島は「革命を起こすくらいの気持ちで(稽古を)戦っています」と笑う。実は出演を打診された当初は戸惑ったという。