アマゾンを率いるジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)。劇場映画の制作に乗り出すことが明らかになった=2014年6月8日、米ワシントン州シアトル(AP)【拡大】
米国では昨年9月に、映像配信サービスで先行するネットフリックスが、米国・中国・香港・台湾合作の映画「グリーン・デスティニー」(2000年)の続編を米映画会社と共同で制作すると発表。さらに米俳優、アダム・サンドラーさん(48)が主演とプロデュースを手掛ける映画4本を制作し、映像配信サービスだけで独占公開する計画で、既存の映画会社の脅威となりつつある。
米国では若者を中心に劇場ではなくネットで映画を楽しむ人が増えている。既存映画会社はこれまで自社制作の作品のネット配信時期を遅らせてきたが、最近は最初から配信を前提とし、時期も前倒しの傾向にある。ネット勢力による自前制作が台頭すれば、ハリウッドの秩序が一気に崩壊しかねない。
あるメディアアナリストは米紙ニューヨーク・タイムズにこう語った。
「消費者は映画を映画館で見ることと、自宅で見ることに大した違いがあると思っていない」(SANKEI EXPRESS)