イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」との戦いは、実際の戦場だけでなく、オンライン上でも激化している。イスラム国による短文投稿サイトのツイッターなどを活用したサイバー戦略にくさびを打ち込もうと、運営管理側がイスラム国との関連が疑われるアカウントの差し止めに本腰を入れ始めたのだ。ツイッターではこの数カ月で関連のアカウント約1万8000件が凍結されたという。ただ、いたちごっこの様相を呈しており、専門家は効果を認めつつも、「草刈りのように、やめればまた生えてくる」と述べ、継続的な監視が必要だと指摘している。
数カ月で1万8000件
後藤健二さん(47)と湯川遥菜(はるな)さん(42)の殺害を予告した1月20日のビデオ声明は動画投稿サイト「ユーチューブ」から削除された後も、イスラム国のサイトには残り、支持者はツイッターで声明のリンクを拡散させ続けた。支持者のツイッターは映像や声明を素早く広範囲に伝える重要な役割を果たしており、イスラム国のメッセージをいや応なく国際社会に突き付けて組織の存在感を高める仕組みだ。