政府は29日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」側が人質交換の期限に設定した「日没」を前に、後藤健二さん(47)の安否確認や早期解放に向けた作業に全力を挙げた。「テロリズムの脅威」に直面した日本政府の対応を国際社会が注視する中で、政府の緊張の度合いは高まるばかりだ。
政府が新たな音声付き静止画像を確認したのは29日午前8時前だった。安倍晋三首相(60)を含む全閣僚が出席する衆院予算委員会の審議をわずか約1時間後に控えてのこと。首相は国会内での答弁の事前打ち合わせ中に、一報を聞いた。
首相は直ちに菅義偉(すが・よしひで)官房長官(66)と岸田文雄外相(57)とともに、国会に呼んだ外務省の斎木昭隆事務次官(62)、上村(うえむら)司中東アフリカ局長から説明を受け、対応を協議した。菅、岸田両氏は野党側の同意を得て予算委の出席を免除され、早々に退席。それぞれ官邸と外務省に戻り、後藤さんの早期解放に向けて指揮を執った。