政府対応には限界も
だが、ヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚を釈放しなければ軍パイロットを殺害するとイスラム国側がヨルダン政府に迫る構図で、交渉当事国ではない日本政府の対応には限界がある。ヨルダン側から入手した情報を日本政府が公表できるはずもなく、少しでも交渉過程を漏らせば人質の安全にもかかわる。
このため、菅氏は「事柄の内容上、事態が動いている段階で発言すべきではない」と繰り返してきた。29日午後の記者会見でも「政府関係者からいろいろ報告を受けているが、現時点で具体的な動きについて掌握していない」と述べるにとどめた。
イスラム国が後藤さんら日本人2人の殺害を警告した20日以降、首相は公務を終えるとそのまま公邸で待機し、菅氏らは連日深夜まで官邸にとどまり、関係省庁から情勢報告を受け、対応を指示することを繰り返してきた。