これに対し、検察側のアラン・ナッシュ検事は冒頭陳述でカイル氏が背後から6発撃たれたことを明らかにした上で、「被告は事件当日、ウイスキーを飲み、麻薬を吸ったと捜査員に話した。2人の殺害を認め、『自分がしたことも分かっている』とも述べた」と説明。被告には責任能力があり、殺害は綿密に計画されていたと主張した。
カイル氏は1999~2009年にかけて計4回、イラク戦争に従軍。2キロ先の敵兵を一発で仕留める狙撃技術でイラク兵や武装勢力の戦闘員ら約160人を射殺したとされる。
09年の除隊後は、自らが心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんだ経験を生かし、射撃などを通じて退役軍人らのPTSDの克服を手助けする活動をしていた。
事件は13年2月2日に起きた。カイルさんは相談にのるため、ルース被告をテキサス州グレンローズの射撃場に誘い、そこで友人とともに射殺された。被告もアフガニスタンやイラクに派遣された経験があった。
公判でカイルさんの妻、カヤさんは「PTSDに悩む退役軍人らは射撃をすると心を開き、いろいろな話をし始める。カイルも彼らと過ごす時間を楽しんでいた」と涙ながらに訴えた。