宿泊するキャンプ場には電気が通っており、シャワーからお湯も出る。とても砂漠のど真ん中とは思えない環境だ。いよいよディナーだ。何が出されるのかと待っていると、砂の中から釜が取り出された。これがベドウィンの伝統的な調理方法で、砂漠の砂に野菜や肉を入れた釜を埋めて蒸し焼きにする。野菜や肉はとても甘く、素材のうま味が最大限に引き出されていた。
おいしい食事を終えると、外はもう暗くなっていた。砂漠のど真ん中で横になって満天の星空を見上げながら眠りにつく。一生忘れることのできない、かけがえのない思い出となった。
ユダヤおふくろの味
ワディラム砂漠ですてきなひと時を過ごして、次に向かったのはイスラエルだ。まず入国が大変だった。出国する際の航空機のチケットを入国審査で見せなければならないのだが、間違えて別のチケットを見せてしまい、その誤解を解くのに3時間もかかった。