ノルディックスキーのジャンパーが飛ぶ姿は、いつ見ても美しい。技術的にはさまざまなチェックポイントがあるはずだが、素人目には難しい。
見た目にも美しいジャンプは必ず飛距離を伴うが、飛びすぎたジャンプは、美しく降りることが困難となる。なんとも厄介な競技でもある。
テレビの中継画面では高々と飛んでいるいるように見えるジャンプだが、実際には恐ろしいほどの高速で落ちている。助走路でスピードを蓄えての踏みきり角度も下向きだ。遠くへ飛んでみえるのは、風をスキーと体にはらんで落ちるのを遅らせているためだ。
高々と飛翔してみえる錯覚はそのままに、見る人はジャンパーに夢を乗せて感動したり驚愕したり、あるいは歓喜したり失望したりする。それがこの競技の醍醐味でもある。
スウェーデンのファルンで行われているノルディックスキーの世界選手権のジャンプ混合団体で、前回優勝の日本(高梨沙羅、葛西紀明、伊藤有希(ゆうき)、竹内択(たく))は銅メダルを獲得した。