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渦巻く闇から浮かび上がる愛の形 宮藤官九郎、麻生久美子 舞台「結びの庭」 (1/3ページ)

2015.3.3 15:50

「宮藤さんはいい意味で軽さがある」「麻生さんは自由にやっている」と笑い合う宮藤官九郎さん(右)と麻生久美子さん=2015年3月12日午後、東京都世田谷区(宮崎裕士撮影)

「宮藤さんはいい意味で軽さがある」「麻生さんは自由にやっている」と笑い合う宮藤官九郎さん(右)と麻生久美子さん=2015年3月12日午後、東京都世田谷区(宮崎裕士撮影)【拡大】

 劇作家の宮藤官九郎(くどう・かんくろう、44)が久しぶりに舞台に主演する。岩松了の作・演出による新作「結びの庭」でサスペンス仕立ての恋愛劇。「舞台俳優は一番の基本。出るのが当たり前」と話す宮藤はエリート弁護士役。その妻で、謎めいた令嬢を演じる麻生久美子(36)は「何かが渦巻いている感じの芝居。2人の切ない関係を描きたい」と意気込む。

 ゆがんだ夫婦関係

 「結びの庭」は、弁護士の慎一郎(宮藤)が、恋人を殺したとされた瞳子(麻生)の弁護を担当して無罪を勝ち取り、程なく結婚。新婚生活を送る2人の前に現れた男(岩松)の不審な行動から、次第に明らかになっていく過去の闇を描く。岩松は、穏やかに見える日常の水面下に潜むドラマを描くことで定評があり、時代設定は現代ながらも、昭和の香りも漂う。

 ベースにあるのは成り上がり弁護士と令嬢の「純愛」だ。慎一郎は妻を守ろうと、ありとあらゆる行為に手を染める。ゆがんだ夫婦関係を、観客が「のぞき窓から見ているよう」(宮藤)に追っていくうち一つの愛の形が浮かび上がる。

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