サイトマップ RSS

地方演劇の流れに「小石を投じた」 舞台「蛙昇天」 長塚圭史さんインタビュー (2/3ページ)

2015.3.9 15:15

「僕の家族ほか、東京から見に来てくれる人も結構いた」と話す、演出家の長塚圭史さん=2015年2月28日、宮城県仙台市(藤沢志穂子撮影)

「僕の家族ほか、東京から見に来てくれる人も結構いた」と話す、演出家の長塚圭史さん=2015年2月28日、宮城県仙台市(藤沢志穂子撮影)【拡大】

  • 舞台「蛙昇天(かえるしょうてん)」(長塚圭史_演出)=2015年2月15日(松橋隆樹さん撮影)

 「作品から僕らがいま読み取れる普遍的なものを出そうとした。仙台の皆さんには、つらい経験で広がった視野と深い思考がある。地域発の演劇には、その土地の文化としての豊かさがあり、仙台でこそ伝わるものがある」と長塚は話す。

 稽古に何度も往復

 舞台統括の鈴木拓さん(36)は仙台市の舞台制作会社ボクシーズの代表で、震災前から仙台で演劇活動に従事。震災後は復興事業に携わり、演劇による慰問などを行っていた。「ただ支援のあり方は風化していく。あれだけの経験をした僕らが仙台で表現し続けることに意味があり、10年後20年後にも残る力強い作品を作りたいと考えた。仙台は東京と違って批評の目もなく、ライバルと切磋琢磨(せっさたくま)する環境もない。だからこそ長塚さんの『熱量』が必要だった」と話す。

 準備は1年がかり。オーディションで選んだ出演者は主に仙台市在住で、他の仕事と掛け持ちしている人も多い。稽古の都合上、上演は2チームに分けた。戯曲の発表当時の政治状況を持ち回りで調べて発表し合い、昨年夏には郊外の田んぼにカエルの観察会へ。耳に焼き付けた鳴き声は、そのまま冒頭で出演者が生で披露することとなる。

全5幕で200ページを超す台本の上演時間を約3時間に

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ