調査団長を務めるスペインの法医学人類学者、フランシスコ・エチェベリア氏は「残念ながら16人分の遺骨は細かく断片化されているが、その中にセルバンテスのものが含まれていると考えている」と明言した。
さらに、セルバンテスの骨片と断定した理由について、彼には子孫がいないため、骨片のDNA検査などは行っていないとしながらも、過去の記録などを元に分析した結果、「多くの偶然の一致に加え、食い違いもゼロだった」と説明した。
漱石にも与えた影響
代表作「ドン・キホーテ」は稀代の騎士を描いた荒唐無稽な物語だが、これを執筆したセルバンテスも数奇な人生を送った。
父が外科医という下級貴族の次男に生まれ、スペインやイタリアを転々とし、イスラム教国のオスマントルコ帝国とキリスト教連合国が戦った「レパントの海戦」(1571年)で功績を上げたが、スペインへの帰国途中、トルコ軍に捕まり5年間の捕虜生活を強いられた。