「今まで自民党は沖縄に寄り添うといって、いつも妥協してきた」
菅氏は最近、周囲にこう語るようになった。
歴代の自民党政権は、普天間返還の合意にこぎ着けた橋本龍太郎元首相や、沖縄サミットを実現した小渕恵三元首相、野中広務(ひろむ)元幹事長らが沖縄問題の解決に尽力してきた。
菅氏が「政治の師」と仰ぐ梶山静六元官房長官もその一人で、そうした努力で辺野古移設はようやくここまできた。だが、ここから先、「妥協」ではない何かが不可欠だと菅氏は見定めているようだ。「何か」の一つが基地負担軽減で、初対面の舞台に西普天間住宅地区を選んだのもそのためだった。(SANKEI EXPRESS)