「ピアノの面白さは年とともにクレッシェンドします」と語る、ピアニストの小山実稚恵(こやま・みちえ)さん=2014年8月20日(提供写真)。(C)ND_CHOW【拡大】
ショパンとラフマニノフ
記念演奏会で弾くショパンはもちろんコンクールゆかりの曲。ラフマニノフを選んだ理由は「ピアノを弾けてよかったとつくづく感じる作曲家がラフマニノフです。たとえばベートーベンやシューベルトは音楽家として心酔しますが、演奏していてピアノという楽器の魅力を最も感じるのが、ラフマニノフなのです」と話す。
ロシアの後期ロマン派を代表するラフマニノフは、甘美でロマンチックな旋律で魅了する。また、優れたピアニストとしても活躍した。
「4月に演奏するラフマニノフのピアノ協奏曲第3番は、高校大学のころ、1日1回は聴かないと眠れないくらいでした。ラフマニノフの持っているゴージャスさが好きです。エンターテインメント性もあります。そして繊細。私にとってかけがえのない作曲家です」
豪華なオケと指揮者
豪華といえば、記念演奏会の共演者は、4月が大野和士指揮の東京都響、11月が広上淳一指揮のN響と、日本を代表するオーケストラと指揮者。実は20周年記念公演は広上の指揮、25周年は大野の指揮で行った。大野とは東京芸大の同級でもある。「広上さんとも30年のおつきあいです。同世代の集いのような演奏会です」