中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立の了解覚書に署名する国の財務相らと写真に収まる習近平・中国国家主席(中央)=2014年10月24日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(ロイター)【拡大】
ロイター通信は12日までに、日米欧の先進7カ国(G7)の財務相と中央銀行総裁が16日に米首都ワシントンで非公式の会合を開くと報じた。中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への対応も協議するとみられる。16~17日にワシントンで開かれる主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に先立ち開催する。短時間の非公式協議とし、声明は出さない予定という。
AIIBをめぐっては、日本と米国、カナダが参加を見送る一方、英国、ドイツ、フランス、イタリアが創設メンバーに加わることを表明し、G7の対応は割れたが、AIIBの意思決定の透明性確保が不可欠との認識では一致している。会合では、G20のメンバーである中国にどのような対応を求めるべきかを話し合う可能性がある。
G20では、世界経済の成長強化に重要なインフラへの投資拡大策を議論する。市場を通じてインフラ整備に必要な長期資金を幅広い投資家から調達する方法などを検討。資金が集まりにくい途上国や中小企業への投資促進策も話し合う。昨年、G20全体の国内総生産(GDP)を約2%底上げする成長戦略をとりまとめており、その進展状況も確認する。