「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」で演説する中国の習近平国家主席=2015年3月28日、中国・海南省博鰲(共同)【拡大】
中国財政省は28日、中国が主導して設立する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)にオランダ、ブラジル、グルジアが参加申請したと発表した。ロシアも参加を表明、オーストラリアも参加の見通し。申請期限の31日を前に参加表明が相次いでおり、最終的な創設メンバーは40カ国を超えることになった。
中国の習近平国家主席は28日、海南省で開かれている国際会議「博鰲アジアフォーラム」で演説し「AIIBは開放的なものだ。各国の積極的な参加を歓迎する」と呼び掛けた。アジア地域の発展途上国の経済発展を促す既存の枠組みに当たるアジア開発銀行(ADB)には日本、米国を中心に67カ国・地域が加盟。組織運営の透明性に懸念を持つ日米両国はAIIB参加に慎重な姿勢だ。
AIIBは新興国のインフラ建設に融資する国際銀行で、中国が最大の出資国となって年内に設立する。
ロシアのシュワロフ第1副首相とオーストラリアのコールマン金融相は28日、出席した博鰲フォーラムの席でそれぞれ参加を表明したり、参加の意向を示したりした。