「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」で演説する中国の習近平国家主席=2015年3月28日、中国・海南省博鰲(共同)【拡大】
「日米の決定尊重」
既に先進7カ国(G7)のうち4カ国が参加を表明。「米国や日本が参加してもしなくても、あるいはいつ参加しようとも、彼らの決定を尊重する」。中国の楼継偉財政相は20日、こうコメントし、日米の判断を待つ余裕すら見せ始めた。
AIIB設立合意の約3カ月前、ブラジルで開かれた中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカのBRICS首脳会議は発展途上国開発を支援する「開発銀行」の設立協定に調印した。世界銀行や国際通貨基金(IMF)、ADBといった既存の秩序に対抗する組織だ。
既存秩序と競合するのではないかとの心配に対して、中国側は「協調」を繰り返す。習氏は28日の演説で「私たちは積極的に地域の金融協力を推し進め、アジアの金融機関の交流の枠組みをつくらなければならない」と訴えた。