バラク・オバマ米大統領(53)は12日、北京の人民大会堂で中国の習近平国家主席(61)と会談した。会談後の共同記者会見で、両首脳は温室効果ガスの新たな削減目標をはじめ、偶発的な軍事衝突を避ける米中両軍の「相互連絡システム」でも合意したことを明らかにした。ただ、アジア地域の安全保障への見方や、「強制排除」の観測が流れる香港の民主化デモなどで、米中の対立が残る結果となった。
米中双方は、温室効果ガスの削減に関する共同声明を発表した。それによると、米国は温室効果ガスの排出量を2025年までに26~28%(05年比)削減する。排出量で世界最大の中国は、30年を目処に二酸化炭素(CO2)の排出量を増加から減少に向かわせるとしている。
また、米中の国防当局が両軍間の「相互連絡システム」構築と、公海上での空海軍安全行動規範で合意文書を交わしたことも明らかにされた。
ジョン・ケリー国務長官(70)や楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に、。よう・けつち)国務委員(外交担当)(64)を通じた事前協議で、双方は温室効果ガスの排出規制など地球規模の問題をはじめ、北朝鮮の核開発問題など地域安保の懸念について、首脳間の討議を進めたいとしていた。