「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」で演説する中国の習近平国家主席=2015年3月28日、中国・海南省博鰲(共同)【拡大】
欧州各国、韓国も
アジア各国首脳や経済界の著名人が集まり中国海南省で開かれている国際会議「博鰲アジアフォーラム」。習近平国家主席は28日、華やかな舞台を自らの力を誇示する機会に選んだ。
「AIIBの準備作業は実質的な歩みへと踏み出した」。演説での自信に満ちた表情は参加国が順調に増えている現状を映し出している。
AIIBは昨年10月に中国や東南アジアなどの新興国を主体に21カ国で設立に合意した。その後、徐々に参加国が増え、3月に入り英国、ドイツなど欧州各国が雪崩を打って参加を表明。26日には米国から慎重姿勢を求められていた韓国も参加を決めた。
欧州各国にとって中国は主要な貿易相手で、市場としての魅力も大きい。AIIBがアジアで展開する投資に、自国企業を便乗させたいとの思惑もある。英国は参加表明に当たって「事業と投資の最高の機会を英企業にもたらす」(オズボーン財務相)と意義を強調した。