ど派手なカーアクションで世界中の映画ファンを魅了してきた人気シリーズ「ワイルド・スピード」も、第7作「ワイルド・スピード SKY MISSION」(原題『Fast and Furious 7』、ジェームズ・ワン監督)で、いよいよ終止符を打つことになりそうだ。
家族愛の重み訴える
国際犯罪組織を壊滅に追い込み、米国で平穏な毎日を取り戻したドミニク(ヴィン・ディーゼル)やブライアン(ポール・ウォーカー)たちの前に、組織を牛耳っていた弟の仇を取ろうと、ショウ(ジェイソン・ステイサム)がロンドンからお礼参りに現れた。元英特殊部隊員のショウは、手始めに東京で暮らすドミニクたちの仲間を襲撃し…。
作品を鑑賞すれば一目瞭然、アクションをベースにしながらも、「これでもか!」と思うくらい家族愛の大切さを訴える仕上がりとなった。物語の最後まで何とも言いようのない哀愁が漂い、せりふのそこかしこに、演者たちにとって大切な誰かが死んだのではないか?-と暗示させるやりとりがちりばめられているのは、一昨年、交通事故で急逝した準主役、ウォーカー(1973~2013年)への哀悼の意を表したものだからだろう。