鳥山は今回の映画で、原作やキャラクターデザインに加え、初めて脚本も手がけ、根強い人気を持つ悪役キャラ、フリーザ(声・中尾隆聖)を復活させて、悟空たちとの新たな闘いを描いた。
渡米前に産経新聞の取材に応じた野沢は「悟空がすごく強くなりましたよ。悟空は常に修行して自分を高めようとする人物だから、私は好き。見どころはバトルだと思います」と声を弾ませた。
目をつぶって野沢の話に耳を傾けると、悟空が自ら映画の見どころを語っているのではないかと錯覚しそうになる。「私生活でよくドジを踏むので、『私って悟空みたい』と感じるときがあります。それに仕事でスタジオ入りしたら、担当するキャラクターと完全に一体化してしまうんです」。もっとも、特別な下準備もせず、自然体で臨んだ孫悟空のオーディションは一発合格。「無から有を作り出すのがアニメ声優の仕事。役が生きるも殺すも私次第なんです。でも、悟空については、悟空=私でした。オーディションの準備としては、悟空は山の中でじっちゃんに育てられた人物-と頭に入れておいたぐらいです」