天安門広場近くの土産物店で陳列された習近平国家主席関連のグッズ。中国では「法による支配の強化」が提唱されながら、天安門事件から26年が経った今でも「人治」が幅を利かし、習氏のカリスマ化が日に日に進められている=2015年3月4日、中国・首都北京市(AP)【拡大】
さらに、公開書簡の発表は「欧米メディアに迎合する政治ショーだ」と述べ、「帰国したければ、まずは反省と懺悔(ざんげ)をすべきだ」と強調した。
母親との最期の別れをも認めない中国当局の反応に対し、ネット上には熊氏に同情する声が殺到した。「今の指導者たちは血も涙もない元紅衛兵集団だ」「反省と懺悔すべきなのは熊氏ではなく、民衆を武力弾圧した当局の方だ」といった書き込みが殺到した。削除されても、またすぐに書き込まれる状態が続いた。湖南省の民主化活動家、周偉氏や何家維氏らが湖北省の病院に駆けつけて熊氏の母親を見舞うと、ネット上で「勇気ある快挙」などと絶賛された。
試される「法支配の強化」
天安門事件後、海外に亡命した元学生指導者や学者は1000人以上といわれる。熊氏同様、国内に残る家族と長年会えないケースは多い。台湾に亡命しているウイグル人の元学生リーダー、ウアルカイシ氏(47)は、中国国内に暮らす年老いた両親に会うために、これまで中国側に何度か“出頭”を試みた。2009年に中国特別行政区マカオで入境を拒否され、12年には米ワシントンの中国大使館に出向いたものの、大使館側は対応を拒否した。