かつて海底炭坑として栄えた端島(はしま)は、外観が戦艦に似ていることから「軍艦島」として知られる。上陸して観光するクルーズ船ツアーが人気だ=2009年7月13日、長崎県長崎市(奈須稔撮影)【拡大】
世界文化遺産への推薦は各国とも年1件と定められており、 来年は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎県、熊本県)の登録を目指す。
韓国、重ねて反対
日本政府が「明治日本の産業革命遺産」を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に推薦したことについて、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相(61)は4日の韓国国会で「人類の普遍的な価値を持つ遺産を保護するという世界遺産条約の精神に反している」とあらためて批判し、登録に反対する考えを明確にした。韓国は、日本政府が推薦した施設の中に強制徴用された朝鮮人が動員された場所が含まれるとして問題視し、これまでも登録に反対してきた。(共同/SANKEI EXPRESS)
■世界遺産 国連教育科学文化機関(ユネスコ)が人類共通の財産として保護する歴史的建造物や生態系。1975年発効の世界遺産条約に基づき選定、登録する。文化、自然、複合遺産の3種類があり、昨年の審査終了時点の総数は1007件。うち文化遺産が779件を占める。祭礼や伝統工芸が対象の無形文化遺産、古文書などを登録する記憶遺産とともにユネスコ三大遺産事業と呼ばれる。