サイトマップ RSS

【逍遥の児】大海渡った「縄文号」の記録 (2/2ページ)

2015.5.5 09:45

 8月。ようやくフィリピンに到着した。台風の季節。「危ない。沈没するかもしれない」。関野隊長は苦渋の決断を下す。航海中断。乗組員は落胆した。一時帰国。翌年、航海を再開した。遅々として進まない。再び中断して帰国したとき、東日本大震災が発生した。冒険どころではない。医師でもある関野さんは東北の被災地に駆けつけ、医療支援を続けた。

 さあ、3度目の挑戦だ。縄文号は危険な海峡を渡った。台湾へ。さらに航海を続ける。石垣島が見える。男たちは船を漕ぐ。漕ぐ。漕ぐ。3年間の苦難の果て。ゴール到着。だが、歓喜の爆発はなかった。男たちは放心したかのような表情を浮かべた。

 上映が終了した。暗闇。拍手が鳴り響いた。みな感動したのだ。関野さんが会場に現れた。語った。

 「太古の人たちがどんな思いで旅をしたのか。確かめてみたかった。困難が大きいほど、達成感は大きい」

 水本監督はいった。「世に残る映画に」。わたしは関野さんに握手を求めた。力強かった。(塩塚保/SANKEI EXPRESS

 ■逍遥 気ままにあちこち歩き回ること。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ