記者会見するアジア開発銀行の中尾武彦総裁=2015年5月5日、アゼルバイジャン・首都バクー(共同)【拡大】
4000万ドル拠出表明
「アジア向けのインフラ投資を量的に拡充する」。麻生財務相は今回の総会に合わせて、日本独自の戦略を打ち出した。官民の連携方式でインフラ投資を推進するため、日本政府がADBに4000万ドル(約48億円)の資金を拠出すると表明。
中国は今も「全ての国の参加を歓迎する」(楼財政相)とAIIBへの合流を呼び掛ける。英国やドイツなど欧州の主要国が軒並み参加を決めたのに対し、日本は組織運営の透明性向上といった条件を突きつけ、待ちの姿勢を崩していない。
日本が参加しなければAIIBが資金調達する際に発行する債券の格付けはADBよりも低くなり、結果として低金利での融資ができなくなるとの見立てもある。
一方、中国は年内のAIIB設立に向けて着々と作業を進めている。大地震で甚大な被害を受けたネパールでは、国内各地の交通網や住宅が破壊された。すぐにでも資金が必要なネパールにとって、融資を決めるまでの時間がADBよりも短いとされるAIIBの貸し付けは、市場金利に近い水準になったとしても魅力的に映る。