「合肴」(あいざかな)は太い洋ネギを鶏ガラスープで1~2時間炊きあげ、その外側をアブラメで巻き、ウニやキャビア、クコの実を付き合わせた。エンドウ豆を使ったソースは黄緑色で目に鮮やか。「会席の和の中に一品、フレンチ風に仕立てた」(福田総料理長)特製メニューでもある。
フキノトウ練り合わせたみそ
豚の角煮はバルサミコ酢で味付けされ、酢の酸味が脂分を中和してくれるかのようだ。付け合わせのカブラは箸をつけると崩れるほど軟らかく炊き込まれ、ソラ豆とともに引き立て役に徹している。
蒸籠(せいろ)蒸しは一口で含める芽キャベツ、揚げたナス、ゼリーのように軟らかい粟麩、赤と緑の万願寺トウガラシなどが串刺しにされ、みそを塗って味わう。このみそは西京みそをベースにフキノトウを練り合わせてあり「旬の素材を味わって貰うことを一番大切にしている」(三宅信一社長)そうだ。
「口の中をさわやかにする」(福田総料理長)という酢の物は、湯葉で巻いたアボカドとサーモン、蛇腹に切って飾り付けたキュウリ、イイダコの足と頭を、卵の黄身と酢を合わせた“和風マヨネーズ”につけていただくと、さっぱり感が心地よい。