21日、安倍晋三首相は来日中のロシアのナルイシキン国家院(下院)議長と東京都内のホテルで会見した。ナルイシキン議長は、プーチン露大統領の側近である。
<菅義偉(すが・よしひで)官房長官は21日の記者会見で、首相がナルイシキン氏からプーチン大統領のメッセージを口頭で受け取ったことを明らかにした。ただ会談の内容を含めて詳細の説明は避けた。
菅氏は、日本政府が目指すプーチン氏の年内の来日に関して「やりとりしていない」と述べたが、ナルイシキン氏はプーチン氏の来日実現に向け、ウクライナ問題に伴う対露制裁の解除を求めた可能性がある>(5月21日「産経ニュース」)
議長との会談は政治主導
米国のオバマ政権は、日本の対露政策が生ぬるいといらだっている。このような状況で、安倍首相がナルイシキン議長と会うことには、かなりのリスクがある。外務省は強く反対したはずだ。この会談は政治主導で行われたと筆者は見ている。