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カンヌ「批評家のためでない」 コーエン兄弟、最高賞への批判一蹴 (2/3ページ)

2015.5.26 00:00

映画「ディーパン」が最高賞のパルムドールに輝き、カメラマンたちの前でポーズを決めるジャック・オディアール監督=2015年5月24日、フランス・カンヌ(ロイター)

映画「ディーパン」が最高賞のパルムドールに輝き、カメラマンたちの前でポーズを決めるジャック・オディアール監督=2015年5月24日、フランス・カンヌ(ロイター)【拡大】

  • 授賞式で登壇する審査員長のジョエルさん(左)とイーサンさん(右)のコーエン兄弟=2015年5月24日、フランス・カンヌ(ロイター)

 だが、21日に現地で初公開された時から「ディーパン」は「砂のような描写」(米紙USATODAY)や「説得力のない結末」(米ハリウッド業界紙デーリー・バラエティー)と指摘され、批評家やメディアの評価は低かった。その作品が24日に最高賞に選ばれると、欧米の主要メディアは一様に「予想外」と報じ、デーリー・バラエティーは会場の反応を「世界中から集まった記者団から、驚きとともにブーイングと不快感と拍手が送られた」と冷ややかに伝えた。

 逆に批評家やメディアが高く評価していたのは1950年代のニューヨークを舞台にした女性の同性愛を描く「キャロル」(トッド・ヘインズ監督)だった。豪女優、ケイト・ブランシェットさん(46)と米女優、ルーニー・マーラーさん(30)による実力派著名女優のダブル主演で、同性愛という時代を象徴するテーマを描き、話題性は十分だった。

 しかし、9人の審査員を束ねる審査員長のジョエル監督(60)とイーサン監督(57)のコーエン兄弟は、授賞式後、審査員を務めたメキシコのギジェルモ・デル・トーロ監督(50)や米俳優、ジェイク・ギレンホールさん(34)らとともに記者会見し、「審査員全員、これが素晴らしい作品だと思った」と述べ、全員一致で「ディーパン」を選んだと明言。審査員たちは口々に、難民という時事問題に絡んだメッセージよりも、作品全体が持つ力強さで選んだと説明した。

話題性重視への反乱

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