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カンヌ「批評家のためでない」 コーエン兄弟、最高賞への批判一蹴 (3/3ページ)

2015.5.26 00:00

映画「ディーパン」が最高賞のパルムドールに輝き、カメラマンたちの前でポーズを決めるジャック・オディアール監督=2015年5月24日、フランス・カンヌ(ロイター)

映画「ディーパン」が最高賞のパルムドールに輝き、カメラマンたちの前でポーズを決めるジャック・オディアール監督=2015年5月24日、フランス・カンヌ(ロイター)【拡大】

  • 授賞式で登壇する審査員長のジョエルさん(左)とイーサンさん(右)のコーエン兄弟=2015年5月24日、フランス・カンヌ(ロイター)

 話題性重視への反乱

 さらにコーエン兄弟は「(カンヌ国際映画祭の)審査は批評家のためではない。作り手であるアーティストのために行っているものだ」と言い切り、批評家やメディアの批判を真正面から退けた。

 最年少の審査員を務めたカナダ人俳優兼監督、グザヴィエ・ドランさん(26)も「これほど知的な仲間たちと、深く寛大に感情を込めて映画を議論したことはなかった」と述べ、今回の審査結果が映画祭のあり方や映画の意義、価値を再考するきっかけとなるとの見方を示した。

 コーエン兄弟といえば、代表作「ノーカントリー」など悲劇と喜劇が交差する知的で洗練されたブラックユーモア的作風で知られ、米アカデミー賞とカンヌ映画祭の双方で最高賞を獲得してきたハリウッドの奇才。今回の審査結果は、話題性を重視しがちな批評家やメディアに対する彼ら流の知的な“反乱”だったのかもしれない。(SANKEI EXPRESS

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