「candy」というタイトルにふさわしく聴くほどに発見や味わいのあるナンバーばかりだ。「デモを作った時に、90年代前半のバンドのイメージが幾つかあった」(momo)という「feedback」は、百戦錬磨と思われるyukihiroが「新たなチャレンジをしています」と話す最強ロックナンバー。「Addicted」のようにギターを含めmomoの独壇場のような曲がある一方で、「デモの段階では男女の掛け合いの雰囲気だったけど、歌詞と歌の雰囲気を聴くと女性1人で記憶をたどっている感じが成立していたので、自分の歌は削除した」(momo)という「floating in your shine」、yukihiroによるハモンドオルガンや、80年代風シンセサイザーが隠し味的に入っている「lost song」など、細部にわたって丁寧に作られている。
「『lost song』は自分がやってこなかったような曲調だったので、フレーズの作り方とか、楽しかったですね」(345)