ノーベル賞受賞者のティム・ハント氏。2015年6月9日に韓国で開かれた会議での女性研究者をめぐる発言が原因で辞職に追い込まれた=2001年10月8日、英国・首都ロンドン(AP)【拡大】
ノーベル生理学・医学賞を2001年に受賞した英科学者、ティム・ハント氏(72)が、国際会議で女性研究者を侮辱する発言を行い、名門ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)の名誉教授を辞職した。ハント氏は、研究室に女性がいると恋愛トラブルが起き、批判すると泣き出すと放言。「研究室は男女別にすべきだ」というのが持論の時代錯誤なハント氏に対し、世界中の女性研究者から批判が殺到した。日本でも“リケジョ”と呼ばれる理系女性研究者が何かと注目を集めたが、男社会の学界で彼女たちは日々、こうした“偏見”との闘いを強いられている。
「私と女性とのトラブルを紹介しましょう。女性が研究室にいると3つのことが起きます。女性に恋をする。女性が恋をする。そして批判されると、女性は泣き出します」
英BBC放送などによると、ハント氏の女性侮辱発言は、9日に韓国で開かれた科学ジャーナリスト世界会議での昼食会で飛び出した。