神奈川大戦で力投する流通経大・生田目(なばため)翼=東京都新宿区・神宮球場(共同)【拡大】
全日本大学野球選手権第5日は13日、神宮球場で準決勝が行われ、流通経大(東京新大学)と早大(東京六大学)が決勝に進んだ。流通経大は1986年以来、29年ぶりの進出で初優勝を狙う。早大は3年ぶり5度目の大学日本一が懸かる。流通経大はエースの生田目(なばため)が2安打で完封し、昨年準優勝の神奈川大(神奈川)を3-0で破った。早大は大会記録に並ぶ20安打と打線が爆発し、11-2の七回コールドゲームで一昨年覇者の上武大(関甲新)に大勝した。決勝は14日、神宮球場で行われる。
九回2死走者なし。流通経大の生田目は捕手のサインに2度、3度と首を振るとこの日最速の152キロを投げ、二ゴロで締めくくった。117球、2安打の完封劇に「最後は三振で格好良く決めてやろうと思った。『首を振れ』のサインが出て惑わそうと思ったけど、駄目だった」とちゃめっ気たっぷりに笑った。
ノーワインドアップから相手に考える隙を与えない速いテンポ。直球を狙われたと感じた序盤はスライダーとフォークボールを軸に低めを突き、七回から一転して速球で押した。奪三振は6にとどまったが、四球は1。ストライクゾーンで勝負できたのは球威に自信がある証しだ。