リーグ優勝を決め抱き合う早稲田大・大竹耕太郎と道端俊輔(右)=2015年5月30日、東京都新宿区・神宮球場(桐山弘太撮影)【拡大】
東京六大学野球春季リーグ最終週第1日は30日、神宮球場で慶大-早大1回戦が行われ、早大が4-0で快勝し、6季ぶり44度目の優勝を決めた。優勝回数は法大と並んでリーグ最多となった。早大は9勝1敗1分けの勝ち点4。慶大が2回戦から連勝して勝ち点4で並んでも勝率で上回る。
早大は、2年生左腕の大竹が緩急自在の投球で3安打に抑え、8三振を奪ってリーグ初完封勝利。打線は四回に川原の犠飛で先制し、終盤に突き放した。早大は全日本大学選手権(6月8日開幕・神宮ほか)に出場する。
一塁側内野席から右翼外野席まで埋め尽くした応援団にあいさつし、引き揚げる途中、早大の大竹は涙が止まらなかった。「1戦目を任されてプレッシャーもあったし、安堵の気持ちがあった。うれしさと、肩の荷が下りた感じ」と堂々の3安打完封の余韻に浸った。
3万4000の観衆を集めた優勝の懸かるマウンドで、どこまでも冷静だった。130キロ台の直球に90キロ台のスローボールを織り交ぜる。打ち気にはやる慶大を手玉に取り、六回2死まで安打を許さなかった。捕手の道端は「緩急は怖いけど、今季通用していたので自信があった」と最後まで強気で引っ張った。